2012年02月26日
『迷惑』 の対象???
「人に迷惑をかけてはいけない」 とは、社会に生きる者には例外なくあてはまること
であるが・・・。
昨日某紙に 「名前出ると親族に迷惑かかる・・・、氏名や年齢不詳の男に有罪」 と
いうタイトルの記事があったが、その内容は、
・・・・・・・・諏訪簡裁は24日、窃盗未遂の罪で、氏名・年齢・本籍とも不詳の住所不定
無職の男に懲役1年、執行猶予4年 (求刑懲役1年) の判決を言い渡した。
判決によると、男は昨年12月10日、諏訪郡富士見町の洋服店内で作業机
の引出しから金を盗もうとしていたところを店主に見つかった。外見から60歳
ぐらいとみられる。弁護人によると、男は 「名前がマスコミに出ると親族や世
話になった人に迷惑がかかる」 と黙秘していた。
長野県警茅野署によると、男は逮捕時に現金2500円余りが入った財布を持
っていたが、身分を証明する所持品は一切なかった。調べに対し、2~3年前
から日雇いの仕事をしながらホームレス生活を送っていると話したという。
佐藤久貴裁判官は判決理由で 「氏名や生年月日を黙秘し、真摯に反省しよ
うとする意欲がみられない」 と指摘したうえで、 「事件が未遂であること、指
紋や掌紋の記録がなく前科前歴がないと判明したことから、刑の執行を猶予し、
更生の機会を与える」 と述べた・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
というものである。
罪を犯すことによって 「法的」 に処罰を受けるのは当然であるが、ある意味ではそれ
以上に 「はるかに重い」 社会的制裁は、その犯罪の内容および容疑者・被告らの実
名などが報道等より広く世間に明らかにされることであろう。というのも、 「法的な制裁」
はその罪人のみが受けるのに対し、 「社会的制裁」 の方は当人のみならず、その親
族はもちろん、所属先や出身の学校等にまで極めて広範囲に悪影響を及ぼす可能性
が高いからだ。ことに閉鎖的な地域社会においては、たとえば殺人などの罪に問われた
被告や受刑者の家族などは (表に出る出ないはともかく) 実際にさまざまな面で不利
益を被るだけでなく、世間から好奇や蔑みの目でみられることは避けられず、転居など
を余儀なくされる例も少なくないと耳にしたことがある。
某紙記事の男による、 「名前が出ると親族や世話になった人に迷惑がかかる」 という
のは一面たしかにその通りと言えなくもない。だがその思考や論理は社会的に全く通用
しない極めて身勝手なものだということは小学生でも理解できるだろう。今回は未遂であ
るとはいえ、何の罪もなく実際に ”迷惑” をかけられた側は一目瞭然であり、一般にこ
のようなケースにおいて 「自分の身内らにかかる “迷惑” 」 を同じレベルで持ち出さ
れては、被害に遭った側としては 「冗談じゃない」 ということになるからだ。
犯罪に手を染めたいと考えても、 「逮捕されたり、自分が犯人だと発覚し報道等された
場合には家族や関係者にも迷惑がかかるから」 と踏みとどまる人は少なくないと思わ
れる。まだ犯罪の ”容疑者” の段階において、当人の個人的な事柄に関する過度な
報道のあり方についてはさまざまな異論をまたないが、自らに対してだけでなく、周囲
の関係者のまで及ぶ社会的制裁の存在が、幾多の犯罪の抑止力として機能している
こともまた紛れもない事実なのである・・・。
もし自分が何か問題を起こせば、飼い主に迷惑
をかけるどころか、 「飼い主自身が責任を負わ
なくてはならない」 ことを、一応は理解している
つもりの!? こじろう
であるが・・・。
昨日某紙に 「名前出ると親族に迷惑かかる・・・、氏名や年齢不詳の男に有罪」 と
いうタイトルの記事があったが、その内容は、
・・・・・・・・諏訪簡裁は24日、窃盗未遂の罪で、氏名・年齢・本籍とも不詳の住所不定
無職の男に懲役1年、執行猶予4年 (求刑懲役1年) の判決を言い渡した。
判決によると、男は昨年12月10日、諏訪郡富士見町の洋服店内で作業机
の引出しから金を盗もうとしていたところを店主に見つかった。外見から60歳
ぐらいとみられる。弁護人によると、男は 「名前がマスコミに出ると親族や世
話になった人に迷惑がかかる」 と黙秘していた。
長野県警茅野署によると、男は逮捕時に現金2500円余りが入った財布を持
っていたが、身分を証明する所持品は一切なかった。調べに対し、2~3年前
から日雇いの仕事をしながらホームレス生活を送っていると話したという。
佐藤久貴裁判官は判決理由で 「氏名や生年月日を黙秘し、真摯に反省しよ
うとする意欲がみられない」 と指摘したうえで、 「事件が未遂であること、指
紋や掌紋の記録がなく前科前歴がないと判明したことから、刑の執行を猶予し、
更生の機会を与える」 と述べた・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
というものである。
罪を犯すことによって 「法的」 に処罰を受けるのは当然であるが、ある意味ではそれ
以上に 「はるかに重い」 社会的制裁は、その犯罪の内容および容疑者・被告らの実
名などが報道等より広く世間に明らかにされることであろう。というのも、 「法的な制裁」
はその罪人のみが受けるのに対し、 「社会的制裁」 の方は当人のみならず、その親
族はもちろん、所属先や出身の学校等にまで極めて広範囲に悪影響を及ぼす可能性
が高いからだ。ことに閉鎖的な地域社会においては、たとえば殺人などの罪に問われた
被告や受刑者の家族などは (表に出る出ないはともかく) 実際にさまざまな面で不利
益を被るだけでなく、世間から好奇や蔑みの目でみられることは避けられず、転居など
を余儀なくされる例も少なくないと耳にしたことがある。
某紙記事の男による、 「名前が出ると親族や世話になった人に迷惑がかかる」 という
のは一面たしかにその通りと言えなくもない。だがその思考や論理は社会的に全く通用
しない極めて身勝手なものだということは小学生でも理解できるだろう。今回は未遂であ
るとはいえ、何の罪もなく実際に ”迷惑” をかけられた側は一目瞭然であり、一般にこ
のようなケースにおいて 「自分の身内らにかかる “迷惑” 」 を同じレベルで持ち出さ
れては、被害に遭った側としては 「冗談じゃない」 ということになるからだ。
犯罪に手を染めたいと考えても、 「逮捕されたり、自分が犯人だと発覚し報道等された
場合には家族や関係者にも迷惑がかかるから」 と踏みとどまる人は少なくないと思わ
れる。まだ犯罪の ”容疑者” の段階において、当人の個人的な事柄に関する過度な
報道のあり方についてはさまざまな異論をまたないが、自らに対してだけでなく、周囲
の関係者のまで及ぶ社会的制裁の存在が、幾多の犯罪の抑止力として機能している
こともまた紛れもない事実なのである・・・。
もし自分が何か問題を起こせば、飼い主に迷惑
をかけるどころか、 「飼い主自身が責任を負わ
なくてはならない」 ことを、一応は理解している
つもりの!? こじろう