2011年08月06日

愛護精神は 『身近』 なところで!!!

以前、がけの中腹で身動きが取れなくなった犬を救出する場面がTVのニュース

などで放映され話題になったことがあったが、愛犬家・愛猫家などにかぎらず、

ああいう場面を見ると普段以上に 「動物をいとおしく思う気持ちが強くなる」 の

は珍しくないだろう。

さて先日某紙に、「列車床下から救出の仔ネコ、引き取りの申し出も」 というタイ

トルの記事があったが、その内容は、


・・・・・・・・ 東京都大田区のJR蒲田駅で1日朝、京浜東北線の列車の床下から

       救出された仔ネコは同日、都動物愛護相談センターに保護された。

       仔ネコは元気だという。

       同センターによるとこの仔ネコは雑種の雄で生後3カ月ほど。人に馴

       れた様子で職員が出したキャットフードを元気に食べたという。

       今後1~2週間で飼い主が現れない場合、ネコは飼育できる都民に

       譲られる。同センターには仔ネコを引き取りたいという問合せが多数

       寄せられているという。

       この子猫は1日朝、車掌から 「走行中の列車の床下からネコの鳴き

       声がする」 と連絡があり、蒲田駅で床下の機器の上に座っているの

       を発見されていた。このトラブルで同線は上下線計15本に最大20分

       の遅れが出て、約23000人に影響した・・・・・・・・・・・・

       ・・・・・・・・


というものである。

よりによって首都圏で月曜日の午前7時頃という、公共交通機関が大変混雑する

時間帯に実際23000人という人が影響を受けた大騒動。これがもし人間の仕業

だったらとてつもない非難にさらされるところであろうが、相手がまだ生後3カ月の

仔ネコでは怒るに怒れないどころか、逆に 「無事で本当によかった」 とか 「かわ

いい」 で済まされてしまうところが何ともいえない。まさに仔ネコや仔犬の “役得”

といったところだろうか。

それはそうと冒頭で触れたイヌの時と同様、こういう報道を目にすると 「ぜひ引き

取りたい」 という声が多数出るのもまたいつものことである。飼い主が (実際に

存在するとして) このまま出てこない場合、この子ネコは一般市民の動物愛護精

神に委ねられることになり、その精神は基本的に尊いものであることは疑いない。

だが、中には今回の報道の映像や写真を見て単純に 「かわいいから引き取って
 
みたい」 「話題になったから飼ってみたい」 という動機の人たちがいることもまた

完全には否定できないだろう。

現にイヌやネコを飼育している、あるいはかつてそれらの飼育を経験したことがある、

つまり単にその (飼育することの) 喜びや楽しさだけでなく、苦労とか大変さを一

通り体験・理解できている場合はともかく、一時的な感情だけで安易にかつ気軽に

引き取ろうとすることは、そうして引き取られた動物はもちろんのこと、引き取った側

も結局は大変な思いをする可能性が高い。というのも、もし本当にかわいそうな動

物を救いたいと思うのなら、こういう話題になった動物にかぎらず、「飼い主から見

捨てられ、殺処分を受けるのを待つだけ」 という不幸な動物はごまんと存在し、ま

ずはその方に目を向けるということもできるからだ。

繰り返すが、今回のようなケースで、「あわれな動物を (自分が引きとることで) 

救ってあげたい」 という動物愛護の精神はたしかに尊いものである。だが、その

前に 「より身近なところから」 その精神を具体的な行動に移すこともできれば考

え、実践していただきたいものである。

また今までに飼育していたペットを途中で見捨てたり、放り出したりした経験のあ

る人間に今さら動物に対して 「かわいい」 とか、まして 「かわいそう」 などと、

のたまう権利や資格は微塵もないことを付け加えておきたい。

( 「こじろう117」・・・『涙があふれてしまう』!!!・・・参照)


「ペットを飼育することがいかに大変
なことか」と飼い主に言われても、そ
れはもともと飼い主の責任によるものだ
としかいいようのない!?  こじろう



  


Posted by こじろう117 at 00:03Comments(0)ペット