2012年04月29日
『ハンド・パワー』 で治る???
その昔、 「これがハンド・パワーです」 と言いながら信じられない不思議な光景で視聴者
の目をTVの前に釘づけにするMr.マリック氏の鮮やかなマジックの手さばきにあこがれ、マ
ジシャンになりたいと真剣こ考えたものの、そのほんの数日後に挫折したおぼえがある・・・。
さて昨日某紙に 「 『ハンド・パワーあるように誤信させた』 と提訴」 というタイトルの記事
があったが、その内容は、
・・・・・・・気功療法セミナー企画会社 「 A 」 (福岡県) に 「病気が治る ハンド・パワー」
の習得費名義で高額の受講料を違法に支払わされたとして、福岡など4県の男女7人
(20~60歳代) が27日、同社と役員2人を相手取り計約1100万円の損害賠償を
求める訴訟を福岡地裁に起こした。
訴状によると、同社は 「 『ハンド・パワー』 と呼ばれる手かざしで難病が治る」 と説
明し、会員を募集。7人は自分や子どもに持病があり、2004~11年にセミナーの受
講料として1人当たり最大70万円を支払ったとしている。中には正式な治療を受けら
れずに病状が悪化したケースもあったという。
原告側は、 「健康不安をあおり、実在しない力があるように誤信させる勧誘方法は違
法」 と主張。同社は 「訴状が届いていないのでコメントできない」 としている・・・・・・・
というものである。
数多の詐欺的犯罪の中でも、特に悪質なものの一つが 「人の不幸や悩みにつけ込んだもの」
であることに異論は少ないだろう。今回の訴訟における原告の主張が事実だとすれば、そのい
かにも怪しげな 「気功療法セミナー企画会社」 の関係者については、その勧誘方法の部分や
民事の問題にとどまらず、刑事的およびことさら道義的な責任も厳格に問うてほしいものである。
反面、それでは被害に遭ったとされる原告側に対して 「全面的に同情できるか」 といえばそれ
もなかなか難しいと言わざるを得ないだろう。もちろん、特に深刻な病に侵され苦しんでいる子ど
もを抱えている親にとって、 「病状が少しでも和らぐためならいかなる手段も厭わない」 という
心情は痛いほどよく理解できる。だがそれはそれとして、現代のような科学万能時代に 「手を
かざすだけのハンド・パワーで難病が治る」 という謳い文句を鵜呑みにし、数十万円もを払い込
んでしまうのは、いくらなんでも浅はかすぎるというものだ。
今回も被害に遭ったとされる人々が気の毒で憐れであることに疑いはない。だが現代社会で詐
欺的犯罪がここまで蔓延している背景には 「冷静に考えずとも 『まずありえない』 ことを安易
に信じ、簡単にだまされてしまう人の存在がある」 ことは紛れもない事実である。
飼い主の 「にわか素人マジック」 を見せられるたび
に目をそむけ、逃げ出したくなる!? こじろう
の目をTVの前に釘づけにするMr.マリック氏の鮮やかなマジックの手さばきにあこがれ、マ
ジシャンになりたいと真剣こ考えたものの、そのほんの数日後に挫折したおぼえがある・・・。
さて昨日某紙に 「 『ハンド・パワーあるように誤信させた』 と提訴」 というタイトルの記事
があったが、その内容は、
・・・・・・・気功療法セミナー企画会社 「 A 」 (福岡県) に 「病気が治る ハンド・パワー」
の習得費名義で高額の受講料を違法に支払わされたとして、福岡など4県の男女7人
(20~60歳代) が27日、同社と役員2人を相手取り計約1100万円の損害賠償を
求める訴訟を福岡地裁に起こした。
訴状によると、同社は 「 『ハンド・パワー』 と呼ばれる手かざしで難病が治る」 と説
明し、会員を募集。7人は自分や子どもに持病があり、2004~11年にセミナーの受
講料として1人当たり最大70万円を支払ったとしている。中には正式な治療を受けら
れずに病状が悪化したケースもあったという。
原告側は、 「健康不安をあおり、実在しない力があるように誤信させる勧誘方法は違
法」 と主張。同社は 「訴状が届いていないのでコメントできない」 としている・・・・・・・
というものである。
数多の詐欺的犯罪の中でも、特に悪質なものの一つが 「人の不幸や悩みにつけ込んだもの」
であることに異論は少ないだろう。今回の訴訟における原告の主張が事実だとすれば、そのい
かにも怪しげな 「気功療法セミナー企画会社」 の関係者については、その勧誘方法の部分や
民事の問題にとどまらず、刑事的およびことさら道義的な責任も厳格に問うてほしいものである。
反面、それでは被害に遭ったとされる原告側に対して 「全面的に同情できるか」 といえばそれ
もなかなか難しいと言わざるを得ないだろう。もちろん、特に深刻な病に侵され苦しんでいる子ど
もを抱えている親にとって、 「病状が少しでも和らぐためならいかなる手段も厭わない」 という
心情は痛いほどよく理解できる。だがそれはそれとして、現代のような科学万能時代に 「手を
かざすだけのハンド・パワーで難病が治る」 という謳い文句を鵜呑みにし、数十万円もを払い込
んでしまうのは、いくらなんでも浅はかすぎるというものだ。
今回も被害に遭ったとされる人々が気の毒で憐れであることに疑いはない。だが現代社会で詐
欺的犯罪がここまで蔓延している背景には 「冷静に考えずとも 『まずありえない』 ことを安易
に信じ、簡単にだまされてしまう人の存在がある」 ことは紛れもない事実である。
飼い主の 「にわか素人マジック」 を見せられるたび
に目をそむけ、逃げ出したくなる!? こじろう