2011年02月23日

『胎児への虐待』???

現代の最も大きな社会問題の一つといってもよい、「こどもへの虐待」 については、この

「こじろう117」 でもかつて何度か取り上げたことがある。しかし、その 「虐待」 の対象

としてまだこの世に出てきていない 「胎児」 までもが含まれると聞けば、その瞬間は驚

きを隠せなくても不思議ではないだろう。

先日共同通信配信の記事に 「 『胎児への虐待』 防げ、 日本医師会が対策検討」 と

いうタイトルのものがあったが、その内容は、


・・・・・・・ 虐待によって死亡する0歳児が増えており、その中でも生後1カ月未満が多く、

       妊娠中の “胎児への虐待” を含めた対応策が必要として、日本医師会は

       本格的な検討を始めた。

       同会の専務理事は 「一般的に虐待は出生後に始まるが、妊娠中に芽生え

       る虐待の兆候を発見したり、胎児の健康を損なう行為を虐待とみなしたりし

       て、早めに対応すべきだ」 と指摘している。

       2008年度に、心中を除き虐待が原因で死亡したと厚生労働省が確認した

       18才未満は67人で、0歳児が39人 (58%) を占めた。うち26人は生後

       1カ月未満で、その中でも生後1日以内で死亡した子どもが16人いた。

       親への聞き取り調査などを通じた検証によると、死亡につながった虐待行為 

       は 「身体的暴力」 「放置」 などで、1ヶ月以内に死亡した子どもでは75%

       は親が妊婦健診を受けておらず、81%は母子健康手帳の発行を受けてない

       と判明、69%は望まない妊娠だった。

       同理事は 「妊娠中に胎児に関心を払わないことが、その後の虐待につなが

       っている可能性が高い」 と分析。

       また妊婦健診を受けずに産気づいてから初めて医療機関へ飛び込むと、死

       産したり新生児の健康状態が悪く早期に死亡したりする恐れもあり、同理事

       は 「これを胎児への虐待ととらえると、虐待死の数はさらに増える」 と指摘

       する・・・・・・・


というものである。

「こどもへの虐待」 で最近は、母親からというよりむしろ父親、それも実際にはそのこどもと

血縁関係のない、「母親の内縁の夫など」 によるものが多くなっているように個人的には感

じている。われわれ男性には妊娠する能力や機能といったものが備わっていないため、女性

が懐妊中の試練、苦労、つらさや、さらにはそれらを乗り越えての出産時のよろこびにつき、

いくら理解しようとしても限界があり、それゆえに偉そうなことを言える資格や権利はまったく

存在しない。だがだからこそ、イザ自分に関わる女性 (特に夫人や交際中の女性など) が

懐妊した際には、その女性にとって 「本当に幸せな出産」 となり、また 「生まれてくるこど

もの人生が輝かしいもの」 となるように、「いろいろな意味での準備や後押しをいとわない」

という義務および責任を男性側が負うのは当然である。

この 「胎児への虐待」 というのは出生前のことだけに、一見たしかに女性の側にしか関与

しないようにも思えるが、少なくとも直接的にはそうだとしても、実際は上記の理由により男

性側にその原因の多くがあるといっても言い過ぎではないだろう。もちろん、中には懐妊し

た女性が相手の男性にその事実を知られたくないなどの事由が存在することもありうるが、

そうでない場合は、懐妊から出産、その後の子育てに至るまでその責任の少なくとも半分は

男性 (一般的には父親) の側にあるともいえるのだ。身体面では女性側が一方的に背負

わなくてはならない一連の試練がない分、男性側としては精神面で最大限の試練を味わう

べきである。

上記を踏まえると、「胎児への虐待」 というものがあるとすればその大きな要因は 「実際

に懐妊中の女性よりも、むしろその女性を支えるべき男性側にある」 といって差し支えない

だろう。


「飼い犬への虐待」 のニュースをTVなどで
目にする度に、「許せない」 という気持ち
になる!?           こじろう



  


Posted by こじろう117 at 00:03Comments(0)ペット