2012年07月08日

『反省』 どころか???

叱られた後に、 「いかにも元気がなさそうにみえる」 子どもなどを見て、

「ああ、よほど (叱られたことが) 効いたのだろう。反省できたようでよか

った」 と自己満足する大人は少なくないだろう。

さて先日の某誌、 「犬がお腹見せるポーズ、 『実は反省も服従もしてい

ない』 と専門家」 というタイトルの記事の内容は、


・・・・・・・名画 「大脱走」 の中で、ドイツ軍の捕虜にされたスティーブマッ

     クイーンらが扮する連合軍の兵士たちが劇中で幾度となく見せる

     「両手を上げる “降参” のポーズ」 。

     両手を上げるのは 「武器を持っていない、または武器に手をかけ

     ることができない、さらにお腹という無防備な場所も晒している」 と

     いうことで、戦意がなく相手に服従する意思を伝えるものとされてい

     る。

     だが、その捕虜たちはこの “降参” のポーズをとった後、相手の

     言うことを何でも聞いたか?相手に服従したか?と問えば、その答

     えは 「ノー」 。単なるその場しのぎにすぎなかった。

     飼い主に叱られた際に飼い犬がお腹を見せるのも、ほとんどがこ

     れと同じようなもの。犬がお腹を見せるポーズ、行動学では 「服従

     のポーズ」 などと定義されていて、犬のしつけ本などにもたしかに

     そう書かれている。飼い主はそれを信じて 「反省している」 と勘

     違いして 「怒りを鎮める」 が、飼い犬の側としては実際 「自分に

     不都合な (たとえば飼い主に叱られるような) ことが起きそうに

     なると、すぐこのポーズをとる」 ことを学習しているのである。つま

     りその中身は反省でも服従でもなんでもないのだ。

     その証拠に、以前叱られた行動は懲りずにその後も繰り返される

     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


というものである。

「結局、自分のしつけは間違っていなかった。自分と飼い犬の主従関係はき

ちんとできていることが確認できた」 などと自己満足している飼い主を横目

に、 「飼い主なんて単純なものだ」 と犬の方に高を括られている?かどうか

は別として、どうも 「飼い犬の方が飼い主よりも何枚も上手 (うわて) 」 と

いうのは一般に間違いなさそうだ。

でもそんなことを改めて認識させられ、 「一方的な思い込みでヌカよろこび

させられていることがわかっている」 こともまた、(決して負け惜しみでなく)

ペットと暮らす楽しみの一つ・・・かもしれない。


飼い主が自分に芸をさせて喜んでいる
のを見るたびに 「あまりに単純で憐れ
だけど、オヤツをもらうためには仕方な
い」 と考えている!?     こじろう

  


Posted by こじろう117 at 00:03Comments(0)ペット