2012年08月05日

『オレオレ、社長』 詐欺???

「オレオレ詐欺」 なるものがこの世に登場して久しいが、その主役?は、

「息子あるいは孫 (役) = 加害者」 「父母あるいは祖父母 = 被

害者」 というのが (今までは) 一般的?だった・・・。

さて昨日の某紙 「 社員に電話 『オレオレ、社長』 現金詐取し逮捕」

というタイトルの記事の内容は、


・・・・・・・・・ 愛知県警は2日、名古屋市の自称中古車販売業M容疑者

       (51才) を詐欺の疑いで逮捕した。県警によると、M容疑者

       は電話帳で調べた会社に電話し、対応した女性社員に 「私

       だけどわかる?」 と告げ、社長と思いこんだ女性社員から

       現金をだまし取ったという。他にも県内の銀行や航空会社の

       支店などに電話し、上司を装って女性従業員から金をだまし

       取っていたといい、県警は余罪15件、被害総額は約1500

       万円に上るとみている。

       逮捕容疑は5~6月、電話で自分のことを社長だと思った女

       性社員 (36才) に、 「いい儲け話がある。ギフト券を安く

       買えるので、金券ショップで換金すれば差額で小遣い稼ぎに

       なる」 と持ちかけ、75万円をだまし取ったとされる。

       県警によると、M容疑者は現金を受け取る際は事情を知ら

       ない別の女性に受け取りに行かせたという・・・・・・・・・・・・・


というものである。

本題に入る前に、直接の逮捕容疑となった事件には疑問点がいくつか存在

する。まず電話で “社長” にだまされ被害に遭ったのは、会社なのかあるい

は女性社員個人なのかだ。 「いい儲け話がある」 などという言い方からし

て “個人” の方の可能性が高いと思うが、いずれにせよ極めて稚拙な手法

にいとも簡単にひっかっかる点がいかにも不自然ではないか。

ところでこれまでのいわゆる 「オレオレ詐欺」 に関しても 「突然の電話に驚

きいくら動転しているからといって、自分の息子や孫の声や話し方と赤の他人 

(犯人側) のそれらを間違えるものだろうか。さらにはなぜよく確認もしないま

ま話を鵜呑みにし、大金をなぜ簡単に振込んでしまうのか」 と疑問を抱いて

いたが、やはり今回のような 「私 (社長) だけど、わかる」 などという単純

な言い回しで即座にだまされてしまうことにも納得しかねる。一口に “社長” 

といっても、末端社員が直接話しかけることはまずない “大企業の社長” も

いれば “零細企業の名ばかり社長” もいたりとさまざまだが、まず前者だと

すればその声や話し方から本当の (自社の) 社長だとわからないにしても、

電話を受けた女性社員がその指示により直接動くことはありえない。また後者

の場合、毎日イヤというほど接している家族のような “社長” のことをいくら

電話の向こうでも間違えることは考えにくい。

まあいずれにせよ、この科学万能時代にこそこういった極めて原始的な手法

がいかに効果的か、またそういったものにだまされる単純で (今回の場合で

いえば “儲け話” に簡単に応じるような) 欲深い輩がいかに多いのか、を

改めて認識する事件であったことは間違いないようだ。


「飼い主の声や話し方を、赤の他人のそれら
と決して間違えない」 という自信はない!?
                       こじろう


  


Posted by こじろう117 at 00:03Comments(0)