2012年03月22日

『市の名前 売ります』???

スタジアムや文化会館などにスポンサー名が冠される 「ネーミングライツ

(命名権) 」 を身近なところで目にするようになって久しい。

さて昨日某紙に 「 『市の名前、売ります』 破綻寸前の大阪・泉佐野市」 

というタイトルの記事があったが、その内容は、


・・・・・・・ 財政破綻一歩手前の大阪府・泉佐野市は新たな歳入確保策と

      して、企業から広告料をもらう代わりに市の名称を企業名や商品

      名に変更する自治体の命名権 (ネーミングライツ) 売却に乗り

      出すことを決めた。

      契約期間は1~5年で、国内外の企業を対象に6月から11月ま

      で募集。広告額は企業から提案してもらう。名称変更は議会の

      過半数の賛成で可能だが、市民からの反発も予想される。

      自治体の命名権が売却されるケースは総務省でも 「聞いたこ

      とがない」 (市町村体制整備課) という。

      計画では市の名称のほか、香川県の 「うどん県」 のような愛

      称の命名権も売却。また市役所庁舎や市道の通称も売却対象

      とし、市職員が着用する制服などへの企業広告も募る。企業の

      誘致による雇用創出や税収アップも期待している・・・・・・・・・・・


というものである。

ひとたび財政破綻に陥ってしまう際のデメリットの甚大さを考慮すれば、こ

れはもうなりふり構っていられないのが本音だろう。それにしても施設名や

愛称などについてはともかく、 「市 (自治体) の名称そのものを売却す

る」 という発想や政策はさすがにかなり大胆かつ奇抜といえるもので、

今後、国内のみならず世界中の耳目を集めることは間違いないだろう。

だが実際の運営にあたっては、素人的にもいくつかの問題点が思い浮か

んでしまう。まずは契約期間によってはわずか1年で市の名称が変わるこ

とにより、さまざまな行政上の手続きに支障が出るのは避けられないだろ

う。また市民やまだ大阪府民の側はともかく、他の都道府県民からすれば

その市名を覚える頃には既に新しい名称になっている、というようなことも

考えられ、市の存在そのものすら次第に忘れられかねない。

さらにはそのスポンサー企業の不祥事などが発覚した際、市のイメージダ

ウンに直結することも懸念される。卑近な例では昨年全世界を騒然とさせ

たオリンパス社の大不祥事発覚に際し、「オリンパスホール八王子」 とい

う文化施設を運営する八王子市が (筋違いの?) 非難の矢面に立たさ

れた件は記憶に新しいところだ。

もっとも、 「市の名称を売却しようとする自治体自身が 『財政破綻寸前』

状態にあることにより、 『これ以上失うものはないから、その点は大丈夫。

心配ありません』 とでも、 (泉佐野市が) 考えている」 とすれば、これ

はもう笑い話以外の何物でもない・・・。


犬にとってもその名前はたいせつなもの
で、「安易に変更などしてほしくない」
と訴える!?        こじろう




  


Posted by こじろう117 at 00:03Comments(2)ペット