2012年03月14日
『口、動いていない』???
同窓会や結婚披露宴の余興などで出身校の校歌を歌うなどという場面は少
なくないが、“1番” ぐらいまでは何とか?憶えていても、 “2番” さらには
“3番” ともなると徐々に歌詞が曖昧になってくるものだ。さりとて自分だけ
歌っていないとみられれば母校に対する愛校精神を疑われかねず、いわゆ
る 「口パク」 を使ってでも何とか取り繕わなければならない・・・。
さて昨日某紙に 「国歌斉唱 『口動いていない教員』 校長がチェック」
というタイトルの記事があったが、その内容は、
・・・・・・・ 大阪府立W高校の卒業式で国歌斉唱の際、教職員が本当に
歌っているかどうかを校長が口の動きで確認していたことがわ
かった。
口が動いていなかった教員のうち一人が歌わなかったことを認
め、府教委が処分を検討している。国家起立条例を提案した地
域政党大阪維新の会の代表、橋下徹・大阪市長は 「服務規律
を徹底するマネジメントの一例」 と絶賛した。
同条例の成立を受け、府教委は府立高校全教職員に起立斉唱
を求める職務命令を出していた。W高校のN校長によると、今月
2日の卒業式で教頭ら教職員約60人の国歌斉唱時の口の動き
をチェック。その結果3人の口が動いていないとして個別に校長
室に呼び、一人が 「起立だけでいいと思った」 と不斉唱を認め
た・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
というものである。
大阪府・市の 「国家起立条例」 なるものの成立に関して、およびそれに
対する処分の是非などについて、ここで論じたり個人的見解を述べる意図
は基本的に存在しないことをあらかじめ確認しておきたい。
さてその人数が数百という規模であっても、「その全員が起立しているかど
うか」 は普通ひと目でわかるのに対し、たとえ60人であってもせいぜい1
~2分の国歌斉唱の際に 「その全員が本当に歌っているのかチェックする」
のは相当に至難な作業?ではないだろうか。もちろん最初から 「こいつは怪
しい」 という目星をつけていることに疑いはないし、ただ単に 「口を全く開い
ていない」 人を特定するだけなら大した苦労はない。だが、中には一見して
歌っているようでも、いわゆる 「口パク」 で実際には声が出ていなかったり、
歌詞とは全く異なる口の動きをさせている人がいるかもしれない。それゆえ
「とりあえず 『何らかの形』 で口が動いているか否か」 を調べるのが精一
杯ではないかと思えるのだが、それはそれでいかにも形式的であり、まるで
某 「北の国」 における例の 「国民一斉号泣」 と内容的に大して変わり
ない、と感じてしまう・・・。
まあそれでも今をときめく大阪市長の府知事時代に民間から抜擢され、今
回 「お褒めの言葉」 を賜ったW高校のN校長にしてみれば、 「直接配下
にあり日常接している自分以外の全教職員を猜疑の目でチェックし、違反し
ていると思しき仲間を (府教委に報告し) 処分の対象にする」 という、一
般に 「なかなかそこまではなかなかできない」 ことを他校に先駆けて遂行
したというその 「職務に極めて忠実な姿勢」 により、府立校長職退任後も
大変明るい将来が開けるだろうことは想像に難くない。ただし、 「こういった
ことこそが、先人から伝わる 『長いものには巻かれよ』 の典型例である」
と、少なくとも現場にいた高校生たちが認識することだけは避けてほしいもの
だとは思うが・・・。
犬の世界にも 「長いものには巻かれよ」
という部分があることは否定しないが、
自らが巻かれるつもりは毛頭ない!?
こじろう
なくないが、“1番” ぐらいまでは何とか?憶えていても、 “2番” さらには
“3番” ともなると徐々に歌詞が曖昧になってくるものだ。さりとて自分だけ
歌っていないとみられれば母校に対する愛校精神を疑われかねず、いわゆ
る 「口パク」 を使ってでも何とか取り繕わなければならない・・・。
さて昨日某紙に 「国歌斉唱 『口動いていない教員』 校長がチェック」
というタイトルの記事があったが、その内容は、
・・・・・・・ 大阪府立W高校の卒業式で国歌斉唱の際、教職員が本当に
歌っているかどうかを校長が口の動きで確認していたことがわ
かった。
口が動いていなかった教員のうち一人が歌わなかったことを認
め、府教委が処分を検討している。国家起立条例を提案した地
域政党大阪維新の会の代表、橋下徹・大阪市長は 「服務規律
を徹底するマネジメントの一例」 と絶賛した。
同条例の成立を受け、府教委は府立高校全教職員に起立斉唱
を求める職務命令を出していた。W高校のN校長によると、今月
2日の卒業式で教頭ら教職員約60人の国歌斉唱時の口の動き
をチェック。その結果3人の口が動いていないとして個別に校長
室に呼び、一人が 「起立だけでいいと思った」 と不斉唱を認め
た・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
というものである。
大阪府・市の 「国家起立条例」 なるものの成立に関して、およびそれに
対する処分の是非などについて、ここで論じたり個人的見解を述べる意図
は基本的に存在しないことをあらかじめ確認しておきたい。
さてその人数が数百という規模であっても、「その全員が起立しているかど
うか」 は普通ひと目でわかるのに対し、たとえ60人であってもせいぜい1
~2分の国歌斉唱の際に 「その全員が本当に歌っているのかチェックする」
のは相当に至難な作業?ではないだろうか。もちろん最初から 「こいつは怪
しい」 という目星をつけていることに疑いはないし、ただ単に 「口を全く開い
ていない」 人を特定するだけなら大した苦労はない。だが、中には一見して
歌っているようでも、いわゆる 「口パク」 で実際には声が出ていなかったり、
歌詞とは全く異なる口の動きをさせている人がいるかもしれない。それゆえ
「とりあえず 『何らかの形』 で口が動いているか否か」 を調べるのが精一
杯ではないかと思えるのだが、それはそれでいかにも形式的であり、まるで
某 「北の国」 における例の 「国民一斉号泣」 と内容的に大して変わり
ない、と感じてしまう・・・。
まあそれでも今をときめく大阪市長の府知事時代に民間から抜擢され、今
回 「お褒めの言葉」 を賜ったW高校のN校長にしてみれば、 「直接配下
にあり日常接している自分以外の全教職員を猜疑の目でチェックし、違反し
ていると思しき仲間を (府教委に報告し) 処分の対象にする」 という、一
般に 「なかなかそこまではなかなかできない」 ことを他校に先駆けて遂行
したというその 「職務に極めて忠実な姿勢」 により、府立校長職退任後も
大変明るい将来が開けるだろうことは想像に難くない。ただし、 「こういった
ことこそが、先人から伝わる 『長いものには巻かれよ』 の典型例である」
と、少なくとも現場にいた高校生たちが認識することだけは避けてほしいもの
だとは思うが・・・。
犬の世界にも 「長いものには巻かれよ」
という部分があることは否定しないが、
自らが巻かれるつもりは毛頭ない!?
こじろう