2010年12月08日

とんでもない 『引き継ぎ』???

社会では組織に属している以上、必ずといっていいほど 「引き継ぎ」 というものがある。

その中には後任者にとって本当に 「ありがたい」 というものもあれば、「大変困惑する」

というものも少なくないと思われる。

先日某紙の記事でその 「引き継ぎ」 に関して、“とんでもない” モノを見つけてしまった。

記事のタイトルは 「 『手続き面倒』 と自腹賠償、7年間で500万円」 というもので、そ

の内容は、


・・・・・・・岐阜市営の長良川鵜飼で、2003年7月、鵜飼観覧船の事故で負傷した

      乗客2人に対し、市鵜飼観覧船事務所の歴代所長3人が7年間にわたり、

      治療費などとして総額500万円以上を自費で支払っていたことがわかっ

      た。

      市は 「市費で支払うための正規の手続きを怠った不適正処理」 としてい

      る。

      市によると、事故は03年7月29日夜、観覧船が別の観覧船に衝突、団体

      客のうち男女2人が頭や首に軽傷を負った。当時の事務所長は損保会社に

      は報告したものの、「多忙で手続きが面倒」 などの理由で個人的に2人と

      交渉し、治療費や交通費数万円を自費で支払っていたという。

      この事務所長の異動後も後任の所長2人が引き継ぎ、昨年3月まで数万円

      ずつ支払いを続けていた。今年6月、損保会社から市に 「支払い手続きが

      されてない」 と問い合わせがあり、調査して発覚した・・・・・・・


というものである。

「自分の仕事のミスなどを自腹を切って何とかする」 というのは、その良し悪しはともかく

としてそれほど珍しいことではないだろう。だが事故当時の事務所長の 「多忙で手続き

が面倒」 という自腹を切るに至った理由については、「この件を処理すること以上に優先

しなければならない多忙なことがどの程度あったのか」 という大きな疑問は残るし、事故

についても、当時それなりに報道もされたのだろうから、その手続きに関する報告書など

を書くことで 「隠ぺい」 に大きな支障があったとも思えない。いずれにせよ一応れっきと

した行政機関の “所長” を名乗るわりには、その業務遂行能力や適格性に相当な疑問

符をつけざるを得ないものだ。

しかしそんなことより本当に驚くのは、その後任2代の “所長” も、何年にもわたり自腹

で治療費などの賠償金を払い続けていたという事実である。当時の所長の行為はまだわ

からないでもないが、後任の所長らには一体どのような 「引き継ぎ」 がなされ、またいか

なる理由をもって 「払うことを了承したか」 は大変な謎としか言いようがない。ただ一つ想

像できるとしたら、「その2代の所長ともに、当時何らかの形で事故に関わっており、自分ら

にも責任の一端があるとでも考えていた」 ということであるが、まあその可能性はうすいと

思われる。いずれにせよ、一担当者レベルであればまだしも、曲がりなりにもその組織の

“責任者” としては、たとえ今回のことが 「引き継ぎ」 事項であるといわれても、素直に

引き継ぐ必要のあるモノではないどころか、「絶対に受け入れてはならないモノである」 と

して毅然とした態度で (引き継ぎを) 拒否すべきであるのはいうまでもない。それができ  

ないようであれば 「責任者失格」 イヤ、「社会人失格」 の烙印を押されても仕方ないだ

ろう。 

今回の件、詳しい裏事情はよくわからないとはいえ、単なる金銭に関する問題ではないこと

くらい、小学生ですら認識できるだろう。いい歳をしてそれなりの役職に就きながらも理解に

苦しむことをする人がいるのは困りものである。


自分のイタズラによる 「損失」 を
自分で何とかしようとは全く思わ
い!?          こじろう







  


Posted by こじろう117 at 00:03Comments(0)ペット