2010年07月04日

ヒドすぎる  『コスト意識』!!!(最終回)

ヒドすぎる 『コスト意識』!!! (その1) (その2)  (その3) に続く、このシリーズの

最終回である。

(その3) までは主として官公庁の行なう一部業務における、極めて薄弱であると思われる

「コスト意識」 について述べてきたが、今日はさらに今回のようなテーマに潜む “根本的”

な問題部分について触れてみたいと思う。

今回この問題を考える発端となったのは、経産省某庁がアンケート回収業務を委託した業者

の女性スタッフからの電話であるが、今振り返れば、それはなかなか強硬な “ものいい”

から始まっていた。しかし、当方から (思いがけず?) 反論されるうちに、次第にトーンが

変わり、最終的には 「何とかお願いします」 という懇願スタイルになってきたのである。

「最初はとりあえず “強く” 出る。それが通用しないとわかると途端に “下手に” 出る」

とは、なにか 「どこかの世界」 に通ずるものがあるような気もするが、それはともかくとし

てこの手の業務、経産省の職員が直接携わろうと (その可能性は限りなく小さいだろうが)

委託先企業等のスタッフが行なおうと、実は最初から 「お願いスタイル」 で臨むのが筋な

のである。

というのも今回のアンケートに関する業務、彼らにとっては当然 “本業” として行なってい

る、つまり彼らはこのことで正規の報酬 (給与) を得ているのに対し、アンケートに答え

る事業所、一般国民の側は自らの本来業務とは何ら関係のないこと、すなわちハッキリ

いえば 「時間と労力と場合によってはそれなりの自己経費負担」 までかけて全く自らの

利益に直接結びつかないことを 「協力して “あげて” いる」 のである。強制力を有した

国家権力による行政上の処分や指導が行われる場合とは根本的に異なるのだ。

したがって 「国家機関による調査なのだからツベコベいわず、素直に応じて当然である」 

というような尊大な考え方は改め、「国家施策遂行のために、ここはひとつ何とかご協力

いただけないでしょうか」 という姿勢を示すべきなのである。もっとも書面上はそういった

趣旨を某庁長官名で述べているが、これも官公署業務の常で、実態が伴っているとは到

底思えない代物になっているのである。

今回は一連のことを通じて官公庁の一部業務について批判する立場をとってきたが、そ

のなかにはわれわれ民間側、一般国民側にも大いに反面教師とすべき点が含まれてい

ると考えなくてはならない。それはたとえば 「自分にとっての本業、あるいは利益を生む

ものが、相手方にとっては必ずしもそうではない、もしくは不利益にさえなりうる可能性を

含んでいるということを常に念頭においておくことが肝要である」 などであろうか。


飼い主が自分に芸を仕込む際、それを
「当然のこと」 と思わず、「おぼえて
いただきたい」 というスタイルにすべ
きであると考えている!?  こじろう  


Posted by こじろう117 at 00:40Comments(0)ペット