2010年08月08日

『うれしい』 だけで済む話か???(その2)

「こじろう117」・・・『うれしい』 だけで済む話か???(その1)・・・の続きである。

「岐阜県のメーカーM工業が、同社創立45周年記念企画としてエジプトへの社員旅行で

50問のクイズを出題、満点を取った社員全員に “年間180日間の有給休暇” を与える

(実質的に1年間休み) と発表した」 という某紙の記事を読んで、自分がその恩恵に浴す

る ( “有給” で一年間の休暇が取得できる) 立場となれた際、「はたして 『うれしい』

というだけで済むのか、つまりそのことを手放しで喜ぶことができるのか」 というのが今日

のテーマである。

特に企業に属する一従業員として、「一年を通じて仕事を休む」 というのは、たとえば病気

療養のためというようなことも考えられるが、肉体的、精神的にそれなりの支障がないという

前提では、ことに我が国では考えにくいことである。ほとんどの人にとって普通は 「休暇」

というものは少ないよりは多い方が好ましいと思われるが、それにも限度というものは存在

する。業種、業態、職種、職制等により一概にいえることではないが、長期の休暇を取得する

ことの一番のデメリットの一つはその (休暇の) 間に、自分の仕事自体も中断されるとい

うこと、さらにはもしかしたら自分自身の仕事やそれにおけるポジションを同僚や後輩に移さ

れてしまう、(ことばは悪いが) 奪われてしまう可能性、およびその懸念に悩まされるとい

うことではないだろうか。

自分にとってその仕事が充実していればいるほど、その地位に満足していればいるほどその

時間から離れることによる不安や心配が増大するのは普通である。まして一年という長きに

わたってとなれば、休んでいても結局、居ても立っても居られないという状態が続いて不思

議ではない。

以前ほどのことはなくても、未だ就業規則上の有給休暇を完全に消化できる人は現実には

多くないと思われる。その是非はともかくとして、それは単に 「『取得しにくい』 というもの

以上の事情や理由が存在する」 と考えるべきであろう。

今回 (M工業) の場合は、創業者の取締役相談役自身が 「休みを多く取った分、仕事

も頑張れる。満点が出たらパートや派遣社員で対応したい」 と、なんとも社員にとっては

安心できる頼もしいコメントを出しているし、こういう企業が今後も続々と出現すること自体

は大変結構なことであるともいえる。

しかし、何に関してもいえることであるが、「日頃はなるべくたくさん欲しいと思っているも

のでも、イザ実際に思いがけないほどそれが手に入る」 となれば、それはそれで別の面

で支障が出たり調整が必要であったりと、かえって面倒になる、つまりそれを 「返上する

方がはるかに都合がよい」 ということもありうるのだ。


飼い主に思いがけずたくさんのオヤツ
をもらった時は、「何かあるな」 との
警戒モードに入る!?    こじろう  


Posted by こじろう117 at 00:03Comments(0)ペット