2010年08月01日

『利便性=好都合』 とはかぎらない???(その2)

「こじろう117」・・・『利便性=好都合』 とはかぎらない???(その1)・・・の続きである。

「着信記録」 という機能が固定電話にも備わっていることによる恩恵が、極めて多岐にわ

たっていることにもはや疑いはない。しかし逆に 「着信記録が残ることによって、以前より

かえって不都合になった」 ということがあるのもまた事実である。

2つほど例を挙げてみる。

まず第一に、企業の営業担当者が顧客や見込み客に電話をするような場面において最も

望ましいのは、すぐに相手 (客) 側が電話に出てくれることであるが、ことに家庭の固定

電話は日中簡単につながるとはかぎらない。そのようなときは何回かかけざるをえないの

だが、もちろん “非通知” では疑われたり、最初から応答しないシステムになっているも

のもあるため、どうしてもその回数分着信記録を残さざるをえないわけである。その際に相

手側がその (着信) 回数の多さを 「熱心さ」 と理解してくれればまだよいのだが、むし

ろ 「しつこい」 ととられる可能性の方が高いだろう。着信記録が残らない形であればそ

の点はクリアされ、余計な心配をしなくて済む。また着信記録以前に、表示される番号自

体を見て電話に出るかどうかの判断を下されてしまうデメリットも、かつてはなかったもの

である。

第二に、電話をかけることを 「うっかり失念していた」 ような場合である。相手側から

「いつまでたっても (もらえるはずの) 電話がもらえないのは、いったいどういうことな

んだ」 などと詰問されても、以前ならとりあえずとぼけて 「あれ、何度かかけたんです

が、ご不在の時間帯はございませんでしたか」 と、とりあえずいってみて、「ああそうい

えば2~3時間ほど外出していたなあ。そのときかなあ」 などと相手側が答えてくれれ

ば 「その場をうまく切り抜けられる」 ということもあっただろう。もっともこの手を同一の

相手に2回以上使えば、そのウソを見抜かれる可能性は極めて高く、大きな信用失墜

につながる危険性を孕んでいたものではあるが。

通信機器にかぎらず、今の世の中、10年もたてば完全に様相が変わってしまう、つま

りその機能等が格段に向上するのがあたりまえであり、以前は “夢” でしかなかった

ことが当然のことのように実現できるのもたしかである。しかし反面、特に透明性や正

確性が飛躍的に進歩したことにより、以前は可能であったこと、とぼけ切れたことがで

きなくなった、通じなくなってしまったことも少なくない。つまり、日常の生活の中では、

「必ずしも 『利便=好都合』 とはいえないこと」 が数多く存在するといえるのであ

る。


飼い主にされる 「しつけ」 を 「熱心」
ととるか 「しつこい」 ととるか、常に
悩んでいる!?        こじろう

  


Posted by こじろう117 at 00:03Comments(0)ペット