2017年02月14日

『まじめ』 = 『長生き』???

何を以って 「幸福」 と感じるのか、はもちろん人ぞれぞれ。できるだけ 「長生き」 

したいのか、あるいは 「太く短く生きる」 を望むのか・・・も同様だ。

さて昨日の某紙 「 『働き者は早死に、怠け者は長生き』 のイメージを覆す調査」

というタイトルの記事の内容は、


・・・・・・・“まじめな人が長生き” という因果関係を明らかにしたのは米国で発表

     された 「長寿プロジェクト (The Longevity Project) 」 だ。

     スタンフォード大学の心理学者ルイス・ターマン教授が1921年、10歳前後

     の児童1528人を対象に調査を開始。その後、1980年代になってカリフォ

     ルニア大学の長寿学者ハワード・フリードマン教授が引き継ぎ 「性格」 と

     「寿命」 の因果関係を80年にわたって追跡する大規模調査に結実した。

     健康長寿を実現するための特性とはどのようなものなのか。

     フリードマンらが行なった調査では 「勤勉な人は糖尿病や高血圧などの

     慢性病にかかる確率が低い」 という事実が明らかになった。

     精神科医の岡田尊司氏が解説する。

     「真面目な人はリスク管理の意識が高く、危険を冒さない特性がある。つま

     り <どこまでが危険> で <どこまでが安全か> を自分で考えている

     タイプです。定期健診は欠かさないので生活習慣病のリスクも減るし、スピ

     ードを出すような無謀な運転もしないので事故死も少ない。

     お金の使い方でも一攫千金を夢見て投資話に気安く近寄ったりせず、出費

     を削り稼いだお金を手堅く蓄える。大儲けのゲインよりリスクを重視する特

     徴がある人が長く生きるというわけです」

     周囲にいる 「真面目な男」 を思い浮かべてみよう。勤勉に仕事に打ち込

     めば当然ながら出世のチャンスは広がる一方で、ストレスが蓄積して体を壊

     し、寿命は縮む──そんな気がしてしまうのは 「気楽な生き方のほうが長生

     きできる」 というイメージが浸透しているからだ。

     ターマン・フリードマンの研究はこれを覆した。

     「調査対象者のうち30代後半までに職業的に成功したと判定された5分の1

     と、最も不成功な状態にあると判定された5分の1を選び出し、その後の寿

     命を比較すると、成功した人たちの寿命が5年も長かった。

     成功を収めた人たちのほうが勤勉な傾向が見られましたし、仕事に打ち込む

     なかで大きなストレスを受けても寿命を縮めることはなかった。逆に <勝負

     から降りた人> は長寿ではありませんでした」 (岡田氏)

     つまり 「ストレスが長生きを妨げる」 とは単純には言えないのだ。

     11年間にわたってカナダで行なわれた別の研究では30歳から69歳の男女に

     ついて調査開始時の職業とその後の死亡率の関係を調べた。すると、 <仕

     事をしていなかった人> の死亡リスクが男性で37%、女性で27%も上昇し

     ていたことが明らかになった。

     「責任感や向上心を持って仕事にあたると、ある程度ストレスがあっても寿命

     に対してプラスに働くと解釈できます。

     大事なのは、自分のペースを保てるかどうか。残業一つとってもオーバーペ

     ースになれば余裕はなくなり生産性は落ちる。長生きするには働きすぎる自

     己犠牲のまじめさではなくきっちり休んでパフォーマンスを維持するような洗

     練されたまじめさが求められる」 (同前)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


というものである。

「働き者」 かどうか、はある程度判断しやすいかもしれないが、 「まじめ」 かどうか

に関してはそもそも何を以って 「まじめ」 とするのか・・・。記事の最後にある 「長生

きするには働きすぎる自己犠牲のまじめさではなくきっちり休んでパフォーマンスを維

持するような洗練されたまじめさが求められる」 という部分にはいささか研究者側に

とって都合のよい結論にまとめ上げられている感がなきにしもあらずでは。

まあよく目にするこの種の調査。その趣旨や目的、さらにはそれによって得られた結

果の意義がなんともよくわからないものがほとんどだが、上記のものも、もし 「怠け

者の方が長生き」 などという調査結果が出たら公表するのか、またどのような結論

付けをするのか・・・大変に興味深い。


「長生き」 できるかどうか、よりも日々の
「オヤツの充実」 の方に大きな関心があ
る!?                こじろう
        



  


Posted by こじろう117 at 00:03Comments(0)ペット