『痛い目』 に遭っても・・・???

こじろう117

2011年12月09日 00:03

調子に乗っている人を戒める際に 「一度痛い目に遭わないとわからないようだ」 などと

いうことがある。しかし実際には 「一度痛い目に遭っているにもかかわらず、さらにより

痛い目に遭ってしまう」 ということが少なくない。

昨日某紙に 「詐欺被害の女性から860万円詐取 男を逮捕」 というタイトルの記事が

あったが、その内容は、


・・・・・・・・過去に詐欺被害に遭った女性に、被害回復の訴訟を持ちかけて現金をだまし

      とったとして、兵庫県警灘署が詐欺容疑で、芦屋市の自称食品買付業F被告 

      (60才) =別の詐欺罪で起訴済み= の逮捕状を取ったことが7日わかった。

      捜査関係者によると、F被告は今年6月、伊丹市の無職女性 (78才) に電

      話をかけ、 「過去に詐欺被害に遭っていますね。自分は被害回復の活動を

      しているので、その手伝いをさせてほしい」 と話し、訴訟費用や弁護士費用

      などの名目で11月7日までに計18回にわたり、860万円をだまし取った疑

      いが持たれている。

      この女性は昨年6月、自宅に電話をかけてきた男から 「イラクの通貨を購入

      し、現地で日本円に換金すれば元値が数倍になる」 などと持ちかけられ、約

      1200万円の詐欺被害に遭っていた。女性はF被告の知人の知人で、この事

      実を知った同被告が偽名を使い、女性に近づいたとみられている・・・・・・・

      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


というものである。

「詐欺の被害に遭った人を狙ってさらに詐欺を仕掛ける」 。詐欺師としてのねらいや腕

は悪くないのだろう。が、やはり人として極めて下劣で醜悪なこの63才のF被告を容赦

することはできず、できればこのまま娑婆に出てこれないくらいの懲罰を与えてほしいも

のだ。

ところで二度までも見事に詐欺にひっかかってしまったこの女性。合わせて計2000万

円以上も詐取されるだけの資産があったということになるが、78才という年齢で周囲に

誰か相談したり頼れる人、もしくは注意を促してくれる人がいなかったのかと思うと本当

に気の毒である。身寄りのない独居の状態であったのかもしれないが、今後もますます

増え続ける可能性の高いこういった高齢者が、詐欺師らの格好の餌食になってしまって

いくのを目の当たりにするのは実にやるせない。

さて、今回のように 「 (一度) 失った金を取り戻したい」 というのは人間の本性なの

か、詐欺被害に限らず、ギャンブルや投資などで損失を出した際に誰もが考えることか

もしれない。しかし、その思いはともかく、現実にはそれでさらなる泥沼にはまり、結局

はどうしようもない状態になる例は枚挙にいとまがない。損失を出した場合には、潔く負

けを認め、それを取り戻すなどとは考えないほうがいいのだが、いざその状況になれば

わかっていてもそうはいかないのが普通の人間というものなのだろう。詐欺師をはじめと

するよからぬ連中が跋扈する所以である。


幾度となく 「痛い目に遭っている」
ことでも、「やめられないものはや
められない」 !?   こじろう

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