20代中盤くらいまではともかく、それ以上の年代になると 「実年齢よりも若く見られる方
が 『うれしい』 」 という人が一般には多いのではないだろうか。しかし、その 「見た目
の若さ」 が単に 「自分はなるべく長い間、美しくありたい」 という自己願望の点だけで
なく、「寿命」 にも直接関係しているとなれば、それはなかなか無視できない問題となる。
先日の某紙に 「双子の研究で分かった 『見た目と寿命の関係』 」 というタイトルの記
事があったが、その内容は、
・・・・・・ Q : 「見た目が若い人の方が寿命が長い傾向がある」 は本当?。
A : 本当です。若々しく見える人の方が長生きする傾向があります。
人は誰しも歳を重ねるごとにシワを刻み、年齢相応の顔立ちになってくるが、実
年齢よりも若く見える人もいれば、その逆の人もいる。それは単なる 「見た目」
の違いだけでなく寿命にも関わっているかもしれないということが、双子を対象に
行なった追跡調査で分かった。
対象は70歳以上のデンマーク人の双子1826人。その内訳は387組の同性の
双子と、双子の片方が死亡した1052人。2001年に全対象者の顔写真を撮影
し、その写真を3組のグループ (20人の女性看護師、10人の男性教育実習生、
11人の高齢女性) に見せて年齢を推定してもらった。もちろんこの41人は双子
の年齢を知らない。
その後7年間の追跡期間に全体の37%にあたる675人が亡くなった。そして死
亡者の多くが、2001年の調査時に、実年齢よりも 「老けて」 見えた人だった。
また387組の双子のうち、179組の双子で計225人が亡くなったが、双子の見
た目年齢の差が大きいほど、老けて見えた方が早死にする傾向があった。
同じような遺伝的背景をもつにもかかわらず、その後の生活や環境の変化によっ
て生じた見た目の違いが寿命のバロメーターになっている。つまり、年齢よりも老
けて見えるということは、体内でも老化やそれに伴う病気が進行している証拠かも
しれない・・・・・・・
というものである。
この記事の最後の部分 (結論) は、それなりに説得力があり、高年齢者についてはその
通りだとして、それではミドルエイジなどについてはどうなのだろうか。
女性の場合には 「メークの仕方や日頃のお手入れ」 により、わかりづらい部分もあるだろ
うが、男性の場合にはさすがに40~50代ともなると、同年齢でもその見た目の若さにだい
ぶ差がでてくるものである。しかし、それも実際はたとえば 「頭髪」 の有無とか濃いうすい
あたりがその判断材料の大きな部分を占める、つまり 「髪が薄い=老けている」 というイメ
ージで見られてしまう可能性も高いといえるだろう。したがって病気などにより明らかにやつ
れていたりやせていたりする場合を除けば、こと中年齢層までに関しては 「見た目と寿命の
関係」 にそれほど神経をつかう必要はないように個人的には考えてしまう。
それでも数十年ぶりに同級会などでかつての同級生に出会う際には 「はたして自分と彼と
はどちらが若く見えるのか」 ということは気になるものであり、もし、相手の方が若く見える
と (自分が思う) とすれば、それなりに (自分も若く見えるように努力しようと) 考えると
ころが出てくるというものだ。
ミドルエイジとしては、まだ 「寿命」 について具体的に考えることはほとんどなくても、「他
人にどのように見られているか」 ということを (それがいろいろと邪な願望?に直結するか
どうかは別として) 意識することは普通のことであるし、また生きていく気力につながってい
ることも疑いないようだ。
ここ1~2年、 「以前より老けた」 と
いわれるようになったことに対し、複雑
な思いが去来する!? こじろう