いわゆる結婚詐欺というものは昔も今も変わらず存在するが、個人的には各種?詐欺のなか
でもなかなかリスクの大きいものではないかと感じていた。というのも、相手 (被害者側) の
信頼を得て “結婚話” にこぎつけるまでには、それはそれでいろいろと面倒な?プロセスと
辛抱強さが必要だと思われるからだ。
しかし、「一度も顔を合わせていない」 にもかかわらず、その結婚詐欺で大金が手に入るとし
たらこれほど 「おいしい話」 はないだろう。
先日の某紙に 「メールだけで女子高生と結婚約束、430万円詐取」 という記事があったが、
その内容は、
・・・・・・ウソの結婚話で女子高生から430万円をだまし取ったとして、大阪府警平野署
は18日、住所不定無職Y被告 (24才・別の傷害事件で起訴済) を詐欺容疑
で逮捕した。
発表によると、Yは携帯電話によるインターネットのサイトで知り合った岡山市の
女子高生 (18才) に 「結婚したいが、自分と子供が心臓病になって手術に
金が必要だ。元気になったら返す」 などとウソのメールを送り、数十回にわたっ
て自分の銀行口座に計430万円を振り込ませた疑い。Yは容疑を認めていると
いう。
同署によると、Yと女子高生は一度も会ったことはないが、女子高生は 「(結婚
できると) 信じていた」 と話し、祖父が自宅のたんすに保管していた金を持ち
出していたという・・・・・・
というものである。
もうかなり前から 「出会い系サイト」 なるものも存在し、昨今の 「男女の出会いから交際、
婚姻に至るプロセスの多様性」 には、少なくとも自分自身はとてもついていけるものではな
いし、それについていろいろ言ってもピント外れになることは十分に承知している。
しかしそれにしても、メールや手紙を通じての “交際” ならともかく、「一度も会ったことが
ない人」 と現実に “結婚” しようと考え、しかもその願望だけでなく実際に430万円もの
大金を送る、となれば、いくらなんでも 「そういうものか」 と簡単に納得するわけにはいかな
い。 「まだ “夢見る女子高生” であるとはいっても、さすがに18年も生きてくればそろそろ
“現実の世界” のこともわかってきて不思議でないのでは」 と考えるのには無理があると
いうことなのだろうか。それともこのY被告。女子高生を本気で結婚したいという気持ちにさせ
る話術などを持ち合わせていたとしたら、相当レベルの高い詐欺師と考えるべきなのであろう
か。その判断は非常に難しいところである。
それはそうと、この事件。とんだとばっちりでビックリしたのは、長年こつこつためた? 「たん
す預金」 あるいは 「へそくり」 を知らない間にとられてしまっていたこの少女の祖父であろ
う。人間、いつどんなところで 「思いがけない被害者」 になるかわからない。
それまで会ったこともない人間に
突然 「飼い主」 になられたこと
で大いにとまどっていた!?
(幼少期の) こじろう