たしかに、いわゆる 「自虐ネタ」 で周囲の笑いを取ろうとする中高年者は巷
に少なくない。
そこで昨日の某紙 「中年オヤジの 『ウザい自虐ネタ』 ランキング 300人ア
ンケートで判明した1位は?」 というタイトルの記事の内容は、
・・・・・・・・加齢とともに思考は凝り固まり、発言に無頓着になっていくアラフォー
世代。20~49歳の男女300人のアンケートでは約7割が少なからず
上司や同僚を 「痛い」 と感じているという。そこで、アンケートを基に
「中年の痛い発言」 ランキングを作成した。
お笑いコンビ・トレンディエンジェルの “ハゲネタ” に代表されるように
自虐ネタは笑いを取りやすい。こうした理由もあってか 「加齢による劣
化」 や 「世代間ギャップ」 を実感している中年男性は、自虐的な発
言に走ろうとする。
だが 「飲み会で 『つまらないおじさんでごめんよ』 という上司の発言
に対し 『おじさんなんかではないですよ』 と否定するのも面倒」 (28歳・
♂・IT) や 「朝一番で 『歯を磨き忘れた』 とかリアルすぎて。打ち合
わせや会議で隣になるのも嫌です」 (26歳・♀・貿易) など、ネガティブ
な印象を与える自虐的なコメントには辛辣な意見が集中した。
「おじさんといても楽しくないでしょ」 は5割以上 「加齢臭で困る」 は4
割以上の人が 「痛すぎる」 と認定。自虐的な発言を好む中年男性の
心理を心理カウンセラーの根本裕幸氏はこう分析する。
「精神的に余裕がないからでしょうね。特に妻子持ちの中年男性は自由
に使えるお金は少なく、毎日が仕事と家の往復ばかり。生活が窮屈に感
じますから、悲壮感が漂い、発言も自虐的になりやすい」
精神科医の片田珠美氏も 「大きなストレスを感じているケースが多い。
誇れる実績や成功体験がないので、自分をなかなか肯定できない。アイ
デンティティを失っている可能性が高く、うつ病や自殺に繋がるリスクも
あります」 と警鐘を鳴らす。
ただ、加齢による身体的な劣化は避けられない。それでも 「人の名前を
覚えられない」 や 「芸能人がみんな同じに見える」 は 「嫌われる自
虐ネタ」 のワースト5に入っている。
「ミーティングで 『部下の顔と名前が一致しない』 と、笑いながら言うけ
ど、少しでも関心や興味があればなにかしら覚えているのでは」 (31歳・
♂・不動産) など、厳しい声が散見された。
痛すぎる 「妖怪男」 たちの生態を分析するブロガーのぱぷりこ氏も 「 『と
りあえずビール』 と同じで、こうした発言をする中年男性は、論理的思考
が停止し、自虐ネタがコミュニケーションの近道と勘違いしている。本人に
悪気がないのがさらに痛い。空気を読めない発言は不快指数を上げるだ
け」 と指摘する・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
というものである。
「生きていること自体が罪」 だというほどに、散々な言われような 「中年男性」 だが、
たしかに (特に若者に受けようと) 喜々として 「自虐ネタ」 を延々と披露され続け
られる側はシラケるどころか不快感でいっぱいになるのがまあ普通だろう。
もっとも、自分がキラわれたり疎んじられていることに気づかず、 「自虐」 とは真逆
の 「自慢」 や 「説教」 じみた話をされるのもまたそれはそれでさらに困りもの。
いずれにせよ中年男については、業務中はともかく、ひとたび職場を離れた飲み会
などではおとなしくしているのが無難、なのは言うまでもない。
飼い主の 「自虐ネタ」 がウザくて閉口する
ことがしばしばある!? こじろう