たいていの業務というものは、必ずしもマニュアル通りにスムーズに事が
運ぶわけではない。むしろ 「それ (マニュアル) をいかに適切に応用、
拡大解釈等できるか」 が能力の発揮しどころ、とさえ言えるだろう。
さて昨日の某紙 「 『悩んだら払え』 年金ずさん給付 機構に “指示”
文書」 というタイトルの記事の内容は、
・・・・・・・日本年金機構 (旧社会保険庁) が時効撤廃特例法の解釈を
誤って年金給付を行っていた問題で、機構のコンピューター端
末にある担当部局の共有フォルダー内に、給付の是非につい
て 「悩んだら払え」 と指示する作者不明の内部文書が存在す
ることが16日、わかった。
機構側は個人的に作成した文書としているが、給付の是非に
関する判断が現場任せに行われる中で、このような文書が存
在し、現場の混乱を助長させた可能性がある。
文書には特例法に則って氏名や生年月日に訂正があったり記
録が古いケースだったりする際の 「給付条件」 が記されてい
るが、そのうえで文末に 「悩んだら払え、です」 とある。
給付条件だけで判断できない場合に職員個人の裁量に委ね
たと解釈できる。
フォルダーには支払給付作業にあたる職員のスケジュールや
各種法令など業務上必要な資料も保管されていた・・・・・・・・・
というものである。
旧社会保険庁のデタラメさや杜撰さについては、だいぶ以前に 「こじ
ろう117」・・・
『不祥事』 の “根源” ここにあり!!!・・・および・・・
『不祥事の温床・巣窟』 の解体・廃止!!!・・・などで取りあげてき
たが、そもそもこういった特例法を必要とした背景に、長らく続いてき
た 「年金事務処理の極めていいかげんな実態」 が存在したのは周
知の事実。今さらながらこういった事例が報道されても何ら驚くに値
しないのがなんとも情けない。
「必要以上にクレームをつけたり、文句の多い客や相手に対し適当
にサービス (上乗せ) して、おとなしくしてもらう」 。商売 (業務)
を円滑に進めるうえで仕方なく (裏で) そういった手段をとらざるを
得ない面は一般にたしかにあるだろう。そういった意味で純然たる
民間企業が合法の範囲内でどのような (過剰) サービスを提供し
ようとそれはある意味、勝手で自由な話だ。しかし公的な年金事業
に関しては、なけなしの金をやりくりしコツコツとまじめに年金保険
料を払ってきた人たちも少なくないなか、杜撰でいいかげんな処理
がもうこれ以上一切許されない、のはいうまでもない。
「 (飼い犬が) 騒いだら、とりあえず
オヤツを出して黙らせる」 手段につい
ては歓迎したい!? こじろう